上野山清貢

上野山清貢

上野山清貢

 上野山清貢は北海道生まれの洋画家で、大正から昭和時代に活躍した画家です。北海道を題材とした作品を多く描いており、その筆のタッチの雰囲気からは「和製ゴーギャン」とも呼ばれていました。全体的に力強く、彼の持つ雄大で繊細な雰囲気が作品に溢れていますが、幻想的な雰囲気も感じることができ、何とも味わい深い作品が多いことで有名です。そんな上野山清貢の作品を語る上で必ず外せない作品が「サイパンにて」ではないでしょうか。上野山清貢がサイパンなど南洋諸島への旅行をした後の作品なのですが、北海道という寒く雄大な土地で育った経緯もあってか、南国サイパンへの独特な印象を持って描かれています。野性的であり、どこか幻想的である動物達が画面の中に配置されており、また彼の動物への慈愛の精神も感じることができる作品になっています。とはいえ、この絵画の持つ気品の高さも注目しなければいけません。洋画の影響を強く受けながら、その動物と人間の配置されている構図は、日本人ならではの繊細さをもっており、作品の上品さも損なわれていないことが感動させます。オディロン・ルドンの影響も色濃く受けていると言われる上野山清貢ですが、彼の作品群を見ると影響は良い部分で取り入れてはいるものの、繊細、かつ大胆に計算されつくした構図など、独自の世界観に完全に仕上がっていることがわかるのです。
 上野山清貢は、北海道師範学校の図画専科を修了後、小学校で図画を教えていました。1911年に上京した後には、黒田清輝岡田三郎助などに教えを受けており、1915年には「パラダイス」「室内」など、帝展で3年連続特選となるなど早いうちから実力と才能を世間に知らしめています。帝展で活躍し続けていく上野山清貢は、さらに谷崎潤一郎などの文豪などとも交友を深めています。絵画だけでなく文学の世界にも精通しているところも、芸術を愛する彼の人間性を表しています。激しい色使いと鮮やかさで日本の美術界で話題となった上野山清貢の作品ですが、多くは地元北海道の美術館に寄贈されていることからも、彼の芸術を支えていたのは、広大な土地と風景が広がる北海道ではないでしょうか。また、自分が納得するまでは一切の妥協はなく作品を描き続けたその制作に対する姿勢には、彼の友人の松本弘二も絶賛しているのが印象的です。こんなところが、上野山清貢の優しくも情熱的な作品を生み出す幹となっているのでしょう。

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