工芸品買取 宇野宗甕

宇野宗甕

 大正時代から昭和時代にかけ、数々の功績を残した陶芸家が宇野宗甕です。中国の陶器の研究を続けたことで、現代に伝統の技を蘇らせ、美しい作品作りを続けていた日本陶芸家の重鎮でもあります。青磁作りにおいて、選択無形文化財保持者となり、その存在自体も国内における重要なものとなっていきます。
 青磁鳳凰耳花生という代表作は、その眩いばかりに輝く表情の艶やかさとは裏腹に、どこか素朴であり歴史を感じさせる印象が宇野宗甕らしさを醸し出す素晴らしい作品です。さらに、口元を敢えていびつに作り上げる事により、独特の馴れ感を出し、名工の仕事と思わせる独特の世界観を実現しています。さらに、鈞青茜映し茶碗においては、赤と青の絶妙なグラデーションが美しいだけでなく、そこの入った文様なども独特で美しさを際立たせます。
 さて、そんな素晴らしい作品を数々世に送り出してきた宇野宗甕は、1888年に京都に生まれます。中国五大名窯の釉薬研究と作品を作る事に生涯を続けていた理由はアメリカ向けの貿易に成功した父の影響が強かったと思われます。京都市立陶磁器試験場に、幼い頃に通っていたことで、化学的に窯業技術を学ぶ事となっています。名家所蔵品などの入札に出かけて、宇野宗甕は中国陶磁の美しさに惚れ込みます。結果的に、この研究をする事を決意し、数々の功績を残すようになっていったのです。辰砂と青磁を使う事で、他には無い魅力を作り続けており、結果的に、無形文化財として認定されます。そして、85歳という年齢になるまでも熱意は一切変わる事が無く、常に先端の作品を作って行こうと熱心に日々を過ごしていたと言います。鈞窯紫流丸皿などは、青に無造作に入るも文様が、どこか勇ましさも感じさせながら慈愛にも満ちた素晴らしい作品です。青磁という中国伝来の技を、ここまで自らのものに仕立ててしまう陶工もそういないでしょう。宇野宗甕の世界を中心に、日本の陶芸界の発展が良く分かる重要な人物の一人ですね。

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