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掛軸 竹久夢二

竹久夢二

大正浪漫の代表、竹久夢二。大正浪漫の代表といわれ、今なおファンの多い彼は、本の挿絵や宣伝物、服などのデザインも手がけており、特にその美人画は誰もが一度は目にしたことがあるでしょう。大衆には人気の彼でしたが、終生「グラフィック・デザイナー」の先駆けとしての生き方を模索しました。また女性関係でも悩みが深いものがありました。明治17年。岡山に生まれた彼は、各地を転々としながら、早稲田実業学校に進み、その間にはじめてのコマ絵が掲載されると、明治39年には「少年文庫」の挿絵も描いています。その後は様々なところで本の挿絵を描くようになり、49歳と11ヶ月で亡くなるまで、各方面で活躍しています。師匠もなく、美術学校にも通わなかった彼の代表作は、多くの優れた作品を残したため、語るのは難しいのです。しかし、大正9年に発表された「黒船屋」は、黒猫を抱いた女性のなよやかさ、愛らしさを描いており、彼らしさが最も現れている作品の1つでしょう。他にもたくさんの優れた挿絵があり、その1つ1つを書くことはできません。

天性の表現者

挿絵以外の彼の作品は、絵画、木版画、絵本、小唄集、掛軸、詩集などです。注目すべきは彼が詩を書いていることでしょう。大衆に人気がありながら、公には認められることがなかった彼にとって、詩はなぐさめだったのかもしれません。「宵待ち草」は、セノオ楽譜によって出版され、大人気を評したと言います。夢二は、天性の表現者だったことがこのエピソードでも分かるでしょう。夢二の作品を見ているだけで、不思議な大正浪漫の世界に、夢二の世界に没頭してしまいます。当時としては、彼は時代の先駆者だったことは間違いありません。 ここに1枚の「竹久夢二美術館」の作品があります。このか細い女性は、若くて、どこかをぼんやりと眺めています。彼女は何を思い、何に悩んでいるのでしょうか。夢二の作品は、女性の最も女性らしい部分を切り取って、そうしてしっかりと見るものに伝えているのです。彼はもしかすると、大正時代の先駆者だっただけではなく、現代の先駆者なのかもしれません。彼の絵を見ていると、そんなことを考えさせられます。

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