掛軸 青山亘幹

青山亘幹 お正月の舞子

現代の掛軸画家、青山亘幹(あおやまのぶよし)。彼は1945年に神奈川県に生まれます。1969年・東京芸術大学卒業後、1971年に「シェル芸術賞」1等賞受賞。これを皮切りに、現在に至るまで精力的に作品を発表し続けていて、常に高い評価を得ています。 舞妓は青山亘幹がよく描くモチーフの1つで、京都でたまたま見掛けた事が、舞妓を描くきっかけとなりました。 青山亘幹はその様式美もさることながら、舞妓の動きの中に表れる瞬間の刹那の美しさに惹かれるといいます。脳裏に焼き付く暇もないまま、次々と現れては消えてしまう瞬間の凛とした美しさを、画面の中にとどめようとしているのかもしれませんね。舞子の作品が本当に多く、まるで「青山亘幹の舞妓特集」といった感じです。青山亘幹の作品に、「舞妓四題のうち11月」「舞妓四題のうち正月」という物があります。どちらも金箔地が背景の舞妓の立ち姿です。11月の舞妓は水色の振り袖に紅葉の葉が流れています。かんざしももみじになっています。特別な絵の具を使用しているのか、振り袖の水色は従来の日本にはない強い発色です。そして正月の舞妓は、青海波と鶴が裾に描かれた黒の振り袖を着ています。青海波は、まるで孔雀の羽のような鮮やかな色彩になっています。青山亘幹の作品は本当に綺麗で、か細くて可憐でか弱い、けれども強い思いを持っていて芯のある舞妓がとても上手く表現されています。その色使いは実に生めかしくリアルです。よくある日本画の様式とは違ったものを青山亘幹は追い求めているようです。人物画を描くという事は、つまりどういう意味なのか?若いときなら若さゆえに、そして年を取ればまた違った考えがあるのだろうか?愛されている時には見えていた物も、愛している時にも同じように映る物なのだろうか。自分の回りが変化していく毎に、目に見える形や印象も随分違って見えるものです。沢山の変化を受けて今の自分はどのように描きたいのか、彼は探っています。

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