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斉藤与里

斉藤与里

洋画家 斉藤与里は埼玉県出身の画家で、明治から昭和期に活躍しました。浅井忠や鹿子木孟郎に絵画を学び、その後、幾度とない渡欧を経て様々な名作を描き続けました。後期印象派やフォービスムの文化を日本に伝えた斉藤与里は、自分でも鮮やかな色合いと力強くも繊細なタッチで描かれる、フォービスム的な作品を描いています。また、美術界への貢献も数多くしており、フュウザン会という美術界を劉生とともに築き、5年文展で特選を受賞しているのです。この会が美術界に与えた影響は大きく、当時の若者達には衝撃という意外語れない刺激的な作品を多く発表しいました。当時、グループ展を開いた時彼らの意識はゴッホやセザンヌのような後期印象派を崇拝する血気盛んな若者だったため、打ち出す作品の数多くは様々な画家に衝撃を与えていきます。文展系のアカデミックこそが正統な絵画であると信じてやまない画家達に、これが絵であるのか?という刺激を与えた前衛的な試みであったのです。まさに、日本にとり新しい絵画であったと分かる素晴らしい秀作が1953年に発表された「古都の春」ではないでしょうか。独特の鮮やかでポップな印象さえ与える色使いが特徴のこの作品は、まさに当時の画家達に衝撃を与えたであろう味わいの深い作品です。鹿にエサをあげる子供に、上品に着飾った夫婦がおりなす絶妙のバランスで描かれたこの作品は、見るもの全ての心を童心に帰らせてくれるような滋愛と温和に満ちた世界観で描かれているのが特徴です。斉藤与里は、名声を手に入れた後も勢いを止めることはせず、ますます精力的に活動をはじめています。様々な軋轢から逃げるように、信頼のおける仲間と結成した東光会は、自身の作品展示などはもちろん、各地に溢れる支部への教育にも熱を入れた画期的な会となっています。彼はこの会に生涯熱と愛情を注ぎ、日本の美術会の大きな前進に貢献していました。常に世の中を変えるため、自身の行動で意志を示してきた斉藤与里。彼の大きな人間性に魅かれた画家・文化人は多く、未だに彼抜きでは語れない日本の美術歴史が多く残っているのです。

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