日本画 川島睦郎

川島睦郎 猫

昭和と平成を代表とする日本画家、川島睦郎。 初期から晩年期にかけて風景画から静物画、花鳥画へと主題を変化させていって、樹や生きものを新鮮な色彩感覚と繊細な描写によって表現しているのが特徴です。 また新しい世紀において日本画が進むべき道とその可能性を探求するべく京都を中心に活躍する26人の作家と共に結成されたグループ「NEXT」にも参加し、次世代へとつなぐための意欲的な作品を次々と生み出していったエピソードです。 彼は京都画壇の巨匠たちに薫陶を受け日本画家、下保昭に弟子入りをしながら昭和39年に京都市市立美術大学(現・京都市立芸術大学)日本画専攻科修了させ、その後、日展・京展・関西展等で受賞を重ね人々を魅了していった画家なのです。 画家として創作活動を本格化してから昭和46年に日春展日春賞を受賞し51年第8回日展で特選を受賞、53年にも第10回の日展で特選を受賞し、56年には自分の腕を磨くためにイギリス・フランス・イタリアへフレスコ画研修旅行へ行き61年には日展審査員、62年には日展会員となり平成になるにつれて個展を開くまでキャリアを積んでいってまさに努力した結果からの彼の才能がうかがわせます。 彼の作品の中で「春 竹の子と竹となりゆく」という作品があります。作品全体に贅沢な全通柄が織り成されていて、お太鼓部分に鳥と竹の子の柄、また、竹の葉が前の部分と手先部分に織られています。また、裏地には通しで鱗模様に市松調子で唐花がデザインされており、とても丁寧に大切に制作していた画家なのです。 これらの作品の大半は特に春夏秋冬の四季をテーマとしてその特徴をとらえて描かれています。春には明るい緑を基調とした色合いで夏は涼しそうな白や青を基調としていて秋は淡い橙色を基調としていて冬は寒々とした白やグレーを基調として描いています。そしてその絵には必ず鳥が描かれているのも特徴です。 彼の花鳥画は繊細な感性と観察力で京都の伝統的な写生の精神を深化・発展させながら、生命の喜びを表現した独自のスタイルを確立していったと思います。

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