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木田金次郎

木田金次郎

日本画・木田金次郎は北海道生まれの日本を代表する洋画家です。地元である北海道の岩内に生まれ育った木田金次郎は、この岩内の自然を生涯描き続けました。彼の作品の特徴は、地元の人間でしかわかることのない深い愛情や親しみを含んだ、温和で繊細なタッチで描かれるところでしょう。漁師をしながら制作活動を続けていた木田金次郎の人生に転機が訪れたのは、有島武郎との出会いでした。有島の執筆する小説のモデル画家として登場することで、名が知られることになった木田金次郎は、鉛筆を握り生涯、画家と漁師という厳しい環境で素晴らしい作品を残していったのです。彼の描く作品の中では、漁師も兼業していたということから漁船や舟場を描く作品が秀逸とされます。まだ夜が明けきることの無い漁港に集まって来る漁船。そのダイナミックながらも、バランスの取られた構図はまさに、地元の人間である木田金次郎ならではの写実力を物語る作品なのです。絵画からは、彼の優しく慈愛に満ちた精神と、絵画を描く事のできる喜びに溢れていると感じます。有島の小説のモデルとして 名を馳せた木田金次郎なのですが、有島の没後、実家の家業である漁師という仕事を捨て、完全に画家としての歩みを始めることになります。その後、後志美術協会や全道美術協会などの創立に参加するも、一貫として、自らの作品を出品する事はありませんでした。そんな、木田金次郎も1953年に、札幌市にて初個展を開催しています。岩内の風景、自身が見つめてきた自然をダイナミックに描くその作品の数々に、訪れた人々は感動を受けました。しかし、順調にいっていたように見えた画家生活にも大きな転機が訪れます。 1954年の洞爺丸台風による家事で1500点あまりの作品を焼失してしまうのです。しかし、そんな逆境にも怯むことなく、作品を描き続ける木田金次郎の制作精神は我々の心に、諦めなければ夢は叶うと教えてくれているのかのようです。

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