古書 芥川龍之介(あくたがわりゅうのすけ)

芥川龍之介

 その名を知らぬ者はいない作家、骨董買取・芥川龍之介。
芥川龍之介は明治25年3月1日東京に新原敏三とフク夫婦の長男として生まれました。実父と姓が異なるのは、彼が母の実兄の養子となったからで、芥川龍之介の本姓はもともと新原といいます。芥川家は代々、江戸城の奥坊主を務めた家柄であることから、芥川龍之介も文芸、芸事へ強く関心を抱くようになりました。
 そんな芥川龍之介の才能が世に広まるきっかけとなったのが、東京帝国大学に入学した翌年に、久米正雄、松岡譲らと同人誌、第三次『新思潮』を創刊し、その後、第四次で発表した「鼻」が文豪、夏目漱石に絶賛され、その才能を認められたことからでした。芥川龍之介は東京帝国大学文科大学英文学科を卒業後、同年に浅野和三郎が海軍機関学校英語教官を辞めたのをきっかけに推薦を受け、後任として英語教官となりました。この頃には執筆活動に励み、海軍機関学校英語教官となった翌年に、後に芥川龍之介の代表作ともいわれる「羅生門」を刊行しています。

思考を読者に求めてくる作品

 「羅生門」は、日本人であれば誰でも目にしたことがある作品でしょう。多くの小中高学校の国語教育に取り入れられている芥川龍之介の代表作とも言える作品です。「羅生門」に登場するのは、一人の若い下人と死体の髪の毛を抜いていた老婆です。老婆の衣服を剥ぎ、奪い逃げた後、下人がどうなったのか、それは誰にもわかりません。それ故に、「羅生門」という作品は人に深く思考させます。夜の闇の中へ消えていった下人が盗賊になったのか、それとも、また別の場所で雨が止むのを待ち続けたのか、そういった思考を「羅生門」は読者に求めてきます。数々の作品を残した芥川龍之介は、1927年7月24日に己の人生に終止符を打ってしまいます。「続西方の人」を書き終えた後、睡眠薬を大量に服用し、突然の自殺を図り命を断ってしまうのです。死後百年が経過しても、その名を、作品を、知らぬ者は居ないほどの、大作家がなぜ自殺してしまったのか、「羅生門」の作品と同じように、芥川龍之介の死は多くの人々に彼の自殺の真相を謎として残しました。

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