楽焼[九代]_了入

楽焼[九代]_了入

楽焼[九代]_了入

 了入は楽家中興の祖にして、ノンコウの再来とも呼ばれる屈指の名手でした。先々代の長入の次男で、兄が八代目を継いだものの25歳の若さで隠居したため(そして30歳で逝去)、14歳で九代目を継ぎ、当世としての製作年数は65年という歴代でもっとも長くなっています。
 その作品の制作年代は、使っている印によって三つに区分されています。33歳で天明の大火を経験するまで「火前印」、33歳から隠居するまでの「中印」、そして隠居してから草書を用いた印「草楽印」の三つです。火前印は、楽の「白」が「自」になっており中の横線が右下がり。「中印」はスタンダードな「楽」の字です。また、それとは別に長次郎二百回忌で作った赤茶碗二百には草書の「寛政判(または茶の子判)」を呼ばれる印を使っています。その作の特徴として、必ず取り上げられるのが自在な箆使いです。楽焼は轆轤を使わず、手捏ねで象り箆によって削るのが特徴ですが、了入の箆使いは歴代ではまったくないものでした。若いころにさまざまな箆使いを試しては工夫を重ね、晩年に近づくにつれてその業が昇華され、変幻自在を極めていきます。先述の印の違いとともに、箆使いの変遷を見ることが了入の作を楽しむポイントのひとつと言えましょう。作風は全体として薄作りにして軽妙。高台は小さく腰は低いために、一見重くなりそうですが、そうさせない洒脱さがあります。ノンコウとは異なり、大ぶりに見せない上品さがあると言えるでしょう。
 了入が追及した造形美は、その箆使いとともに、現代にまで大きな影響を与えています。色使いは、美しい光沢の黒、多様な赤の使い方がよく知られています。特に赤茶碗は、製作年代によって異なった色合いに仕上がっており、比較的若い頃は光沢のある柿色が多く、晩年は枯淡とした白みを帯びた淡い赤も作るようになっています。そのほか、新しい取り組みとして、作品に釘で作者の名を入れたり、複数の印を入れる「数印」なども始めています。

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