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「浮田克躬」
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浮田克躬
浮田克躬は東京美術学校油画科に入学しており、安井曾太郎に教えを受けています。この美術学校に入選した後なのですが、彼の描く「集荷場」が1950年の新制作派協会第4回展に入選しており、ここから浮田克躬の画家としてのキャリアがスタートしました。日展で「山手の路地」が初入選し、その後も連続で出品をしています。浮田克躬の作品は風景画が多いのですが、どれも人の心を掴み、我々日本人の琴線に触れるような構図が特徴です。おそらく、その背景には彼の“北の風景シリーズ”が大きく影響しているのではないでしょうか。「自分の周囲を描くことから始めよう。」と書き出しているこのシリーズなのですが、結果的に8年間続けられ、彼のその後の絵画人生に、多きな影響を及ぼす企画となりました。その後もブラジル政府よりコメンダドール・オフィシャル章受賞、改組第20回目展で「海風の館」が内閣総理大臣賞を受賞しています。彼の描く世界観は多くの人達に認められ、様々な栄誉ある章を受賞しています。幼少時代の辛い思い出を肥にしてしまい、自らの才能をここまで開花させた芸術家はどれほどいるでしょうか?59歳という若さでこの世を去った浮田克躬ですが、彼の残した功績は日本美術界に多大なる影響を与えたのです。
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