【名古屋店:絵画買取】アンドレ・ブラジリエ リトグラフ
ブラジリエのおいたち
アンドレ・ブラジリエは1929年、世界恐慌の真っ只中のフランスに生まれました。
父のジャックは抽象画家として活躍しており、裕福な家庭のもと育ちました。子供の頃よりそんな父の影響を受けたアンドレも自然に画家を目指すようになります。
その後、ブラジリエはパリで最も権威のある美術学校“エコール・デ・ボーザール”に入学し、そこで当時モーリス・ドニらで注目を浴びていた前衛芸術のナビ派に影響を受け、学ぶようになります。
23歳になったブラジリエはこの頃から数々の賞を受賞していきます。そして、優秀な若手芸術家のみに与えられるローマ賞の絵画部門グランプリを受賞したブラジリエの名前は一気に美術業界に広がり、瞬く間に有名画家の仲間入りとなりました。
ブラジリエは30歳でパリにて最初の個展を開催します。それ以降はパリをはじめ、ニューヨークなど芸術に関心の高い場所で定期的に開催されました。そして、その合間にも名立たる賞を受賞し、画家として着実に評価を得ていきます。
40歳の年にブラジリエは東京で開催する展覧会にて初来日を遂げます。その展覧会でももれなく高い評価を得、その後日本でも画集が出版されるほど国内外で人気を博しました。
ブラジリエの画風
ブラジリエの作風は、主に風景画を抽象的に描いているのが特徴です。
題材は様々ですが、一貫して鮮やかな色彩が駆使され、穏やかで詩的な世界観が画面に表現されています。
「絵とは構成が重要で、構成が決まっていれば絵は自ずと成立する」というブラジリエの言葉の通り、ブラジリエは描く前に必ず全体の構成を決めます。
またブラジリエは日本との関わりも深く、ブラジリエを語る上で外せないのが巨匠・東山魁夷の存在です。ブラジリエと東山魁夷は「森」や「白馬」といった共通のモチーフの作品も多いことからか感銘を受け、親交が深かったようです。
森や木々などの自然をモチーフにしたところや、青や緑を多く用いた点など、互いに共鳴し合っているところが見ている側にも伝わるようですね。
さいごに
2005年にはロシアのエルミタージュ美術館でブラジリエの回顧展が開催されましたが、世界三大美術館のひとつであるエルミタージュ美術館にて、生きている内に大規模展覧会が開催されるのは異例中の異例であり、かなりの話題となりました。
人気・実力共に申し分なく、フランスを代表する画家として、これからも人々を魅了し続けていくのでしょう。