遺品整理業者選びの基準は?遺品整理の流れと業者を選ぶ5つのポイント
大切な親族が亡くなってしまったとき、やらなければいけないのは遺品整理です。深い悲しみに暮れる中で膨大な遺品は、遺族の方だけでは整理・処分するのが難しいという現実も。その中で頼りになるのは遺品整理業者です。遺品整理業者とは、遺族の代わりに遺品整理をしてくれる業者のこと。プロの手によって行われるため効率的に整理が進み、遺族の精神的・体力的負担が軽くなります。この記事では、遺品整理の流れと、遺品整理業者を選ぶ際の重要なポイントについてご紹介します。
遺品整理を依頼できる4つの業者
ひとことで遺品整理といってもいろいろな作業があります。そのため、作業内容によって遺品整理を受け付けてくれる業者は4種類あります。ご自身の状況と希望するサービスが合っているところを選びましょう。
片付け代行業者
対応業務
部屋の中にある物の仕分けと片付け
こんな方におすすめ
単に片付けをしたい方。遺品を処分する前段階の方
不用品回収業者
対応業務
不用品の回収と処分・買取
こんな方におすすめ
遺品の整理が済んでおり、ゴミの片付けや不用品の処分を行いたい方
リサイクル業者
対応業務
再利用できる不用品の買取
こんな方におすすめ
遺品の整理が済み、遺品の多くが再利用できるものだった方
遺品整理業者
対応業務
遺品の仕分け・片付け・不用品の買取・搬出・回収
こんな方におすすめ
遺品の整理から処分など、遺品整理にまつわる全てをまとめて任せたい方
骨董品買取業者
対応業務
遺品の骨董品の査定・買取
こんな方におすすめ
遺品の中にある価値の分からない骨董品・美術品などを査定したい・売却したい方
遺品整理の基本的な流れと注意点
遺品整理は多くの方にとって人生で初めての経験となるでしょう。遺品整理をするときの基本的な流れと、業者に依頼する前に確認しておきたい点をご紹介します。
遺品整理の流れ
1.依頼
まずは遺品整理業者をピックアップします。「遺品整理+地名」で検索すると、希望するエリアに対応している遺品整理業者が分かります。電話やメールで複数の会社に見積もりを依頼し、対応の良さと料金で比較しましょう。
2.ヒアリング
遺品整理業者が決まったら、業者から作業内容のヒアリングがあります。どのような作業をお願いしたいか、あらかじめ具体的に考えておくと良いでしょう。もし何から手をつけて良いか分からない場合でも相談に乗ってくれるので、安心してご自身の状況や要望を伝えましょう。
3.訪問・仕分け
ヒアリングで日程を調整し、後日訪問を行います。実際に部屋の中で遺品を確認し、仕分け作業を進めていきます。
4.見積り・整理日の調整
全体の仕分けが出来たら、見積もりと整理日の調整に入ります。売却可能な品物の目録や、処分費用の見積もりがメールか郵送にて提出されるので、問題なければ整理日の設定を行います。
5.買取・整理業務
調整した日程で買取や搬出作業といった整理を行います。品物の量が多い場合は複数日かかる場合も。
6.精算
費用の総額が確定したら、メールか郵送にて明細が発行されます。内容に問題がなければ精算という流れです。
遺品整理業者に依頼する前に確認したいポイント
事前に分割協議・形見分けを行う
遺品を勝手に処分してしまうと遺族同士のトラブルに発展してしまう場合も。アクセサリーや宝石・預金通帳などはもちろん、予想していなかった価値があるものが含まれている可能性があるためです。遺品整理業者に依頼する前に、まずは相続人全員で遺産の分割・形見分けについて話し合っておきましょう。
賃貸の場合は賃料の支払い
故人が賃貸に住んでいて、そこで遺品整理を行う場合、作業が終わるまでは賃料を払う必要があります。遺品をそのままにしておくと賃料がかさむだけではなく、汚れが蓄積し害虫が発生する恐れもあります。なるべく早めに遺品整理を行うのが良いでしょう。
遺品整理・不用品回収業者の選定
依頼する前に、実績があり信頼のおける業者かどうか選定しましょう。Webページを確認し、サービス内容や会社概要を確認します。
訪問見積りを必ず行う
見積もりを取る際は、実際に部屋の状況を見た上で判断してもらう「訪問見積もり」を行いましょう。電話やメールでも可能ではありますが正確に状況を伝えるのは難しいので、訪問見積もりをすることで正しく把握してもらうことができます。訪問見積もりをしたがらない業者はあとから追加請求をしてくる悪徳業者の可能性もあるため、信頼できる業者かどうかの判断材料にもなります。
骨董品などの高価値な遺品があるかどうかを確認する
遺品の中には骨董品や美術品・着物など高価なものが含まれている場合があります。そのような場合は査定・買取サービスを行っている業者にお願いしましょう。
デジタル遺品の有無を確認する
パソコン・スマホ・タブレットなど、デジタル遺品がある場合は、デジタル遺品整理を行ってくれる業者にお願いすると安心できます。
遺品整理業者を選ぶ5つのポイント
遺品整理業者を選ぶ際、信頼できる業者かどうか判断するポイントは大きく5つあります。
1.実績
遺品整理・不用品回収の実績が豊富かどうか
遺品整理や不用品回収業務は専門的な仕事です。遺品整理業者をうたう企業の中には、残念ながら専門外の悪徳業者も含まれています。事前にWebサイトで確認し、実績豊富かどうか確認しましょう。
メディア露出や掲載があるかどうか
メディアに露出経験がある業者は、メディアによって実績が保証されているといえます。
2.利便性
対応可能なエリアの業者か
遺品整理は家の中で作業をするため、整理する場所が対応可能なエリアかどうか確認しましょう。インターネットを活用し「遺品整理+地名」で検索すると、対応している業者が見つかります。
訪問見積りに対応しているか
依頼前に訪問見積もりをお願いしましょう。誠実な対応をする業者かどうかは、訪問スタッフを観察すると分かります。身なりや応対が感じよくきちんとしているか、名刺や見積書は正しいものかなど、信頼できるかどうか判断しましょう。
サービス内容がWebページなどに明確に書かれているか
事前に業者のWebページを確認しましょう。サービス内容を見て希望に合ったサービスが受けられるかチェックします。さらに「会社概要」や「会社案内」には業者が取得している資格が記載されているので、併せて確認すると良いでしょう。
3.信頼性
アフターフォローの有無や内容
遺品整理が終わってもさまざまな問題や手続きが残されています。例えば、空き家になった住宅の売却・賃貸・解体・ハウスクリーニング・リフォーム・相続問題など、多くの悩みを抱えてしまうことも。遺品の整理だけではないアフターフォローをしてくれる業者もあるので、必要であれば確認してからお願いしましょう。
担当者の対応が丁寧・謙虚であるか
遺品整理は故人が遺したものを処分するだけの単純な作業ではありません。また、ほとんどの方が遺品整理業者に依頼することが初めての経験になるため、さまざまな疑問や質問が出てくるでしょう。そんなときに納得できるまで応えてくれる業者を選ぶことが最も重要です。大切な故人の思い出の品々を扱ってもらうのですから、丁寧で謙虚な対応をしてくれる業者を選びましょう。
見積書の内訳が明確かどうか
遺品整理は何度も経験するものではないので、提示された費用が適切かどうか見極めるのが難しいかもしれません。見極めるためには見積書の内容が明確に記載されているかどうか確認しましょう。例えば「遺品整理作業一式」というようなざっくりとした表記ではなく、詳細な内訳になっているかどうか。追加費用の有無についての説明や、概算ではなく正確な見積もりを出してくれるかどうかが判断できるポイントとなります。初めての方にも分かりやすく書かれていることが大切です。
4.必要な資格や許可の有無
必ず確認したいポイント
「遺品整理士」が在籍しているかどうかを確認しましょう。遺品整理士とは、法律や正しい供養の仕方など遺品整理にまつわる知識を身に着けている有資格者です。
加えて確認したいのが「一般廃棄物収集運搬業務許可」です。一般家庭から出る不用品を処分する場合「一般廃棄物」として処理するのですが、前記の許可が必要です。自社で持っていないところでも許可を所持している業者と連携している場合があります。
プラスアルファで確認したいポイント
遺品に高価なものがあり買取サービスを利用したい場合は「古物商許可証」を取得している業者にお願いしましょう。また特別な清掃が必要であれば、「事件現場特殊清掃士」の資格を持ったスタッフがいれば安心です。
5.その他のポイント
遺品整理だけでなく鑑定も可能
遺品の中に価値が分からないものがある場合、鑑定と買取を行なってくれる業者かどうか確認しましょう。
デジタル機器の処分にも対応している
最近ではパソコンやスマホなどのデジタル遺品も増えています。写真や動画だけではなく、ブログ・SNS・ネットバンクの口座も存在します。中には故人が遺族に見られたくないと感じるようなプライベートなものも。そのままにしておくと個人情報の流出などのトラブルなどに発展する恐れがあります。悪徳業者の中にはパソコンやスマホ内のクレジットカード情報を抜き取り悪用するケースも。そのようなトラブルを防ぐために、デジタル機器の処分に対応している遺品整理業者にお願いすることが大切です。
オプションサービスの有無
たくさんのオプションサービスがある業者であれば、後から問題が発生しても効率よく遺品整理を行うことができます。オプションサービスの中には遺品の買取や供養、ハウスクリーニングや解体・リフォーム工事などがあります。一般の方では難しい害虫駆除や消臭・除菌などを行っているところも。
鑑+断捨離(カンシャリ)
まとめ
遺品整理は、遺品を整理しながら故人へと思いを馳せ、ご自身の気持ちも整理するという大切な作業です。しかし時間・体力・精神力ともにかかってしまうのが現実です。だからこそ信頼できる遺品整理業者に任せたいもの。Webページを確認しながら希望に応えてくれる業者を探しましょう。
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相談・出張費・仕分け・査定・買取はすべて無料。お気軽にご相談ください。
鑑+断捨離(カンシャリ)